12.19
甘草への始まり
「あのー、見学の予約取りたいんですけど」
滝川の花野菜センターでの研修が終わった後にこう電話した。
「えー、今年は既に予約が取れない状態になってます、すいません」
「いつから予約取れますか?」
「詳しい事は申し上げられませんが、見学が出来る様になったら連絡をしましょうか?」
「お願いします、電話番号は・・・」
滝川花野菜センターで得た情報は大きい。
実は甘草は農業の中に分類されています。
それまではてっきり、農業とは少し離れた所にあると思っていた為だ。
農業に分類されていないという事は給付金の対象にもならない。
だから2年目の給付金は貰ってなかったのだ。
それは公社の人にも話をしていて、申請もしていなかった。
それは当然俺だけ、他の同期の人達は農業をするために給付金を受けていた。
だが、花野菜センターでの話の中で薬草が出てきた。詳しく調べてみると畑作に分類されている。
そして、講義の中では出てこなかったが、親睦会という飲み会でセンターの人に聞いてみたのだった。
そしたら、その内の薬草に詳しい人が答えてくれた。
実は全国的にも薬草生産の需要は伸びてて、中でも北海道での研究が今は盛んだからである。
そして、花野菜センターの周りでも薬草を生産している人がいるらしいのだが、情報は一切外には出さないらしい、と。
その時、すぐに思ったのは恐らく甘草だ。
甘草を作ろうと思ってたのは北海道に来る前からである。
当然、その後に甘草の事を色々と調べてみた。
品種や、作り方、特徴等々。
甘草は実はタブーの世界でもある、そしてブラックボックス。
日本では建設会社、製薬会社、製紙会社、実は色々な企業が生産に乗り出していて色々な技術を得ている。
だが、一般には情報は一切出ない、ましてや農家や農業機関には当然そんな情報はない。
甘草っていう言葉すら知らない人が大勢。
しかし、この文章を見ている間も、貴方の消費しているのだ、甘草を。
化粧品、湿布、食品、目薬、風邪薬、病院からの薬、漢方薬もしかり。
はっきり言おう、甘草を使ってない日はないし、そんな人も恐らく存在しない。
ありとあらゆる物に甘草は使われている。
だが、情報は一切出ないし、これからも出ないだろう。
今こうして甘草という言葉を書いている時点でも少なからず危険を冒しているという事を自覚している。
日本政府が管理している薬草センター。
甘草の研究は名寄センター。
だが、いつ予約を取れるかすら分からない。
そこで5月にある行動を取る事にした。
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